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2025年(令和7年) 6月23日月曜日 AM 02時36分 (JST)
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「あおもり歴史トリビア」第655号(令和7年6月6日配信)
「あおもり歴史トリビア」第655号(令和7年6月6日配信)
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〈青森市メールマガジン〉
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こんにちは。歴史資料室の村上です。今年は日本の特許制度が始まって140年の節目の年です。特許制度は発明を保護・奨励する制度であり、明治18年(1885)の「専売特許条例」の公布により始まりました。そこで今日は筒井村(現青森市)の発明家・徳差豊治(1895−1927)をご紹介します。
豊治は筒井村の村長を務めた徳差勲(1867−1930)の次男で、筒井尋常高等小学校(現筒井小学校)を卒業後、家業の水車精米業に従事しました。豊治は従来の精米機械には不便な点が多いと感じ、仕事の傍らその改良に取り組み、大正6年(1917)に新たな精米機械を完成させました。
大正6年6月、県の農林課長や東津軽郡長、新聞記者らが豊治のもとを訪ね、機械の運転状況を視察しました。豊治が開発した機械は籾摺り(籾から籾殻を取り除き玄米にすること)を行う装置と選別(籾摺り後の玄米に混ざっているゴミや未熟米などを取り除くこと)を行う装置を組み合わせたもので、既に専売特許を出願しているといいます(大正6年6月21日・25日付『東奥日報』)。
残念ながらこの発明に対して専売特許は認められませんでしたが、大正7年に実用新案登録が認められました。特許制度が比較的高度な発明を対象とするのに対し、実用新案制度は小発明(考案)を対象としています。豊治が開発した機械は小発明に分類されるものだったようです。
但し、昭和30年(1955)に発行された特許庁編『特許制度70年史』は豊治が開発した機械について「今日一般に用いられている全自動式籾摺調製機のはじめ」と記しています。精米技術の発展に与えた影響は大きかったといえるでしょう。
さて、豊治が開発した機械は「徳差式自動撰別籾摺機」などの名称で販売され、各地で使用されました。東奥日報社編『青森県人名録』(1933年)には「遠く朝鮮大連等にまで使用される」とあります。
機械の販売で成功を収めた豊治は昭和2年(1927)、新たに製氷事業を始めました。日本冷凍協会編『冷凍統計』(1934年)によると、長谷川鉄工所(現長谷川鉄工株式会社)が工場の工事を施工し、昭和2年1月15日に開業したといいます。しかし、豊治は同年12月26日に病気のため急死してしまいました。その後は父の勲が事業を引き継いだとみられます。
ちなみに、歴史資料室では豊治が開発した機械の模型を所蔵しています。いつか図書館内で公開したいと考えています。
※今回の内容は『月刊みんぱく』平成17年3月号(国立民族学博物館)などを参考にしています。
《問合せ》
青森市民図書館 歴史資料室
青森市新町一丁目3番7号
TEL:017-732-5271
電子メール: rekishi-shiryo@city.aomori.aomori.jp
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○青森市ホームページ
http://www.city.aomori.aomori.jp/mailmagazine-riyou.html
[登録者]
青森市
[言語]
日本語
[エリア]
青森県 青森市
登録日 :
2025/06/06
掲載日 :
2025/06/06
変更日 :
2025/06/06
総閲覧数 :
28 人
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こんにちは。歴史資料室の村上です。今年は日本の特許制度が始まって140年の節目の年です。特許制度は発明を保護・奨励する制度であり、明治18年(1885)の「専売特許条例」の公布により始まりました。そこで今日は筒井村(現青森市)の発明家・徳差豊治(1895−1927)をご紹介します。
豊治は筒井村の村長を務めた徳差勲(1867−1930)の次男で、筒井尋常高等小学校(現筒井小学校)を卒業後、家業の水車精米業に従事しました。豊治は従来の精米機械には不便な点が多いと感じ、仕事の傍らその改良に取り組み、大正6年(1917)に新たな精米機械を完成させました。
大正6年6月、県の農林課長や東津軽郡長、新聞記者らが豊治のもとを訪ね、機械の運転状況を視察しました。豊治が開発した機械は籾摺り(籾から籾殻を取り除き玄米にすること)を行う装置と選別(籾摺り後の玄米に混ざっているゴミや未熟米などを取り除くこと)を行う装置を組み合わせたもので、既に専売特許を出願しているといいます(大正6年6月21日・25日付『東奥日報』)。
残念ながらこの発明に対して専売特許は認められませんでしたが、大正7年に実用新案登録が認められました。特許制度が比較的高度な発明を対象とするのに対し、実用新案制度は小発明(考案)を対象としています。豊治が開発した機械は小発明に分類されるものだったようです。
但し、昭和30年(1955)に発行された特許庁編『特許制度70年史』は豊治が開発した機械について「今日一般に用いられている全自動式籾摺調製機のはじめ」と記しています。精米技術の発展に与えた影響は大きかったといえるでしょう。
さて、豊治が開発した機械は「徳差式自動撰別籾摺機」などの名称で販売され、各地で使用されました。東奥日報社編『青森県人名録』(1933年)には「遠く朝鮮大連等にまで使用される」とあります。
機械の販売で成功を収めた豊治は昭和2年(1927)、新たに製氷事業を始めました。日本冷凍協会編『冷凍統計』(1934年)によると、長谷川鉄工所(現長谷川鉄工株式会社)が工場の工事を施工し、昭和2年1月15日に開業したといいます。しかし、豊治は同年12月26日に病気のため急死してしまいました。その後は父の勲が事業を引き継いだとみられます。
ちなみに、歴史資料室では豊治が開発した機械の模型を所蔵しています。いつか図書館内で公開したいと考えています。
※今回の内容は『月刊みんぱく』平成17年3月号(国立民族学博物館)などを参考にしています。
《問合せ》
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