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国際交流LEVELアップる(令和6年12月4日配信)

まだプレミア12優勝の余韻に浸っている、台湾の国際交流員の陳 けいです!
11月には、世界野球プレミア12が開催されました。
台湾代表は、予選を突破し、決勝進出するなんて、まるで夢のようでした。
優勝の瞬間は、言葉で表せないほど感動しました。

●台湾ファンの奇妙な応援法:
台湾の初優勝のために、台湾の野球ファンたちは、
科学を超えた「玄学(げんがく)」を極めました。
以前お話ししましたが、私は「運が悪い野球ファン」です(笑)。
私が観戦した試合はほとんど負けているので、
大事な試合は現地観戦を控えることにしています。
特に運の悪い台湾人は、
生放送を見るのを我慢して、結果や速報だけを確認します。
友人の一人は、今回大会MVPに輝いた陳傑憲選手が所属する統一ライオンズのファンです。
彼は「野球運がめちゃくちゃ悪い人」として知られていて、
決勝戦の際は台湾の新幹線の中に「封印」され、生放送を見ることができませんでした。
そして、なんと台湾の得点は全て彼が移動中に入ったのです!
彼の犠牲は、もはや「国民的英雄」と言ってもいいと思います(笑)。

さらに決勝戦で勝つために、私を含め多くの台湾人は、
SNSで台湾勝利のための「生贄」を次々公表しました
例えば、「私は、台湾勝利のために、元カレの寿命10年分を捧げます!」など、
元カレや元カノ、あるいは嫌いな政治家の寿命を「供える」というものです。
その結果、「台湾の勝利で国民の平均寿命が短くなったのでは?」と心配する声も(笑)。

また、予選を突破した瞬間に、
すぐ日本への航空券と観戦チケットを購入したファンもいました。
東京ドームに集結した台湾の野球ファンたちが、選手の応援歌を歌いながら、
試合中に両手で奇妙な結印を結んでいました。
台湾ファンは、三振やホームランが欲しい時など、
状況によって異なる結印を使い分けているそうです。

今回の優勝は、
台湾ファン、選手、そして関係者たちの熱い想いが「顕在化」した結果だと感じます。
「顕在化」(manifest)とは、ケンブリッジ辞典が選んだ2024年の流行語大賞です。
その意味は、物理的な観察と自己肯定を使って、
自分が望むものを手に入れることをイメージすること。
そうすることで、目標が達成しやすくなると信じることとします。
台湾ファンの独特な応援スタイルは、
まさにこの優勝のためだったのかもしれませんね。

●自分の名前を取り戻そう:
今回の大会でもう一つ話題になったのが、
11月16日の予選グループB、日本対台湾戦で代打出場したギリギラウ・コンクアン
(Giljegiljaw Kungkuan)選手の名前の表記と読み方です。
ギリギラウ選手は、台湾の先住民パイワン族出身です。
彼の先住民族本来の名前が注目を集めました。
これまで台湾の先住民が、長い植民史の中に、
日本人や漢人の名前を合わせて、
漢字で「姓+名」という形で戸籍を登録させられました。
一方ギリギラウ選手は、野球選手の中で本来の名前を使用する先頭打者です。
台湾原住民族団体の声明によれば、パイワン族の場合に「ギリギラウ」は個人名、
「コンクアン」は「家族が住む屋の名前」としています。

ギリギラウ選手が本来の名前を取り戻す姿が、
多くの先住民選手に勇気を与えると私は感じました。
そして、台湾人にも「自分の名前を取り戻す」という声も、
今回の大会でありました。
日本では一般的に「台湾」と呼ばれることが多いですが、
国際大会での登録名は「チャイニーズ・タイペイ」です。
夢枕獏の小説『陰陽師』の中に「名前はこの世で一番短い呪」
という言葉がありますが、本来の名前を取り戻せば、
台湾は、さらに強くなると私は信じています。

長文を最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
それでは、また来月お会いしましょう!バイバイ(拜拜)?

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